脱獄王 脱獄 脱獄囚 獄窓
脱獄王
脱獄囚
脱獄
獄窓
逃げて、犯して捕まって。
脱獄は「国家権力」に対する挑戦。
なんて、格好のよいものではない。
個人的な理由で「飛ぶ」 ものがほとんどだ。
ここで紹介する脱獄犯はすべて逮捕されている。
自由の代償はなんだったのだろうか。
一、
なんと、脱獄囚が裁判官に。
実在した判事、渡辺
最近は「裁判官の犯罪」も、さほど大騒ぎする時代ではなくなった。
これも、社会の風潮なのだろう。
しかし「法の番人」の犯罪はマスコミは厳しく断罪する。
それは国家公務員の犯罪というよりも、裁判官という職業に対する「国民付託」を裏切ったという、精神作用がつよいのではあるまいか。
しかし、裁判官の犯罪という事であれば日本の司法の歴史をたどると明治のころに、それこそ司法制度の根幹を揺るがすほどの大事件が起きていた。
当時の新聞に「判事となりし終身懲役囚捕獲」という見出しの記事があり、本文が続く。
「長崎地方裁判所管の福江区裁判所予審判事辻村康太、明治12年7月、三池集治監を脱っせし終身懲役囚渡辺なること露見にて捕縛の上、24夜長崎へ護送されたり」